月刊フューネラルビジネス 2019年12月号

【特集】変わる火葬場――機能・構造・運営 

わが国は火葬率99.9%という世界一の火葬大国であり、この火葬業務を担うのが全国の地方自治体等が運営する1,400か所余の火葬場である。 故人を焼骨にし骨壺に収める行為は、わが国独特の葬送空間として定着していることから、火葬場はいまだ忌避の対象となる一方で、なくてはならない公共施設として受け入れられている。火葬場はこの30年で、施設老朽化と火葬需要の拡大(死亡数の増加)に対応するため全国各地で建替えや増改築が進んだ。その結果、火葬をするだけの単機能施設から、葬儀式場の併設はもとより、火葬炉と告別・収骨室のユニット化、待合室の完全個室化など遺族のプライベート性を高める構造や平面・立体構成を志向するようになった。同時に火葬場は、プロポーションを含めて、癒し・やすらぎの空間として新たな機能も持ち合わせきたといえる。近年は管理運営を担う自治体が、より効率的な運営と高いレベルの公共・住民サービスを求めて指定管理者制度やPFI事業などで民間委託を強めている。それとともに、直葬など葬儀形態が多様化するなか、告別室などでの最後の別れも、利用者目線に立ったうえで一律禁止ではなく柔軟な対応をとるようになってきている。本稿では、近年の火葬場の変容と潮流について、ハード・ソフトの両面から長らく研究を続けてきた専門家に寄稿・提言いただくとともに、そうした視点で、5か所の火葬場をケーススタディとして取り上げた。

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